食育基本法において、食育(しょくいく)とは、基本的な生きるための知識であり、体育教育、道徳教育、知識の教育の基礎となるべきもの、との位置づけらがされています。「食」を選択する力と「食」に関する知識とを色々な経験を通じて習得し、健全である食生活を実際に行うことができる人間を育てることです。単なる料理教育では食育とはなく、食に対する栄養学、心構え、伝統的な食文化などについての総合的にみた教育なのです。近年の新語には、食育という言葉はありません。
明治時代に「通俗食物養生法」の中で、明治31年(1898年)に「今日、學童を持つ人は、體育も智育も才育もすべて食育にあると認識すべき」と、栄養学・西洋医学否定運動を展開した陸軍漢方医の石塚左玄が造語したところに発しています。数年後の明治36年(1903年)に、小説家村井弦斎も「食道楽」の中で「小児には徳育よりも、智育よりも、躰育よりも、食育が先。躰育、徳育の根元も食育にある。」と使用しています。平成17年(2005年)6月10日、最近になって食育基本法が成立たのです。
「国民が食育によって健全な心身を生涯にわたって培い、豊かである人間性を育むこと」を食育基本法では目的としています。健康的な生活を送るために、食育とは、あらゆる食に関する知識を育むことにあります。生活のリズムと食事の栄養バランス、正しい食品に関する情報や、昔からの伝統的ある食文化など、あらゆる「食」に関する事を知り、そして考えることが、「食育」へとつながるのです。
近年では、子供の教育の一環として食育取り入れられるようになりましたが、大人も子供に限らず、知る必要があるということは、言うまでもありませんね。楽しむための食事へと、生きるための食事から変化し、我が国日本国では飽食のときをむかえています。戦後の経済発展と共に、食を取り巻く環境は大きく変わりました。食の欧米化が進むことで、炭水化物の摂取量がアメリカをはじめとして減り、その分塩分や脂質などの摂取量が増加することで、生活習慣病が増えるという事態が起こっているのです。